同じ「1畳」でも、トランクルーム各社が公表している収納量の目安を並べると、段ボール換算で36個から48個まで幅があります。差は12個、3割近くになります。実家から引き取った荷物を預けようとしてトランクルームの広さの目安を調べると、この数字のずれにまず戸惑います。
この記事では、荷物の種類ごとに体積を見積もるチェック表を使い、そこから必要な畳数を逆算する手順を説明します。後半では、箱単位で課金される宅配型と、畳単位で課金されるレンタル収納の料金がどの荷物量で逆転するかを、式で求める方法を示します。私は親の家の片付けを始めたばかりの会社員で、紹介するサービスはどれも契約していません。各社の公開情報と計算をもとに書いています。
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トランクルームの広さの目安は各社で違う
トランクルームの1畳にどれくらい入るか、各社の公表値の前提を比べる
トランクルームの広さを示す「1畳=段ボール◯個」という目安は、事業者ごとに前提が異なります。数字そのものより、何を前提にした数字なのかを並べたほうが比較に使えます。
| 比べる点 | 個数が多めに出る前提 | 個数が少なめに出る前提 |
|---|---|---|
| 想定する段ボールの大きさ | 小さめの箱(書籍向けなど) | 大きめの箱(衣類・布団向けなど) |
| 積み上げる高さ | 天井近くまで積む | 手が届く高さで止める |
| 通路・取り出しの余白 | 余白を見込まない | 出し入れの空間を残す |
| 1畳の実寸 | 区画の内寸いっぱいで計算 | 柱・扉の可動域を差し引く |
1畳あたりの目安は、各社の公表値を並べると36〜48個に収まります。ただし、個々の会社がどの箱サイズを基準にしているかは表示の仕方がそれぞれ異なるため、契約を考える会社の公式表示で「何サイズの箱を何段積みした場合か」を必ず確かめてください。本記事の表では、執筆時点で前提まで照合できなかった会社別の個数は載せていません。
数字がずれる前提の読み方
1畳はおよそ1.6㎡です。天井高2mの区画なら空間は約3.2㎥あります。内寸40×30×30cm(約36L)の箱で割ると計算上は80個を超えますが、実際は通路を残し、重い箱を上に積めず、隙間も出ます。公表値が36〜48個に落ち着くのは、この「使えない空間」の見込み方が会社ごとに違うからです。
読むときは、少ないほうの数字を自分の基準にすると安全です。48個入る前提で区画を選び、実際は38個しか入らなかったという場合、1サイズ上の区画を契約し直す手間が出ます。
実家の荷物を体積で見積もるチェック表
荷物の種類ごとの段ボール換算
下の表は当サイトが作成した目安で、特定の事業者の公表値ではありません。基準の箱は内寸約40×30×30cm(宅配の120サイズ前後)とします。実家の荷物を部屋ごとに見ながら、右端の欄に自分の数字を書き込んで使ってください。
| 荷物の種類 | 量の単位 | 段ボール換算の目安 | 自分の家の個数 |
|---|---|---|---|
| 衣類 | 洋服ダンス1棹分 | 6〜10個 | |
| 書籍 | 幅90cmの本棚1段 | 2〜3個(小さめの箱に分ける) | |
| 食器 | 食器棚1段 | 2〜3個 | |
| 布団 | 敷布団・掛布団1組 | 3〜4個(圧縮袋なら1〜2個) | |
| 小型家電 | 炊飯器・電子レンジなど1台 | 1〜2個 | |
| アルバム | 10冊 | 1〜2個 | |
| 着物 | たとう紙に包んだもの10枚 | 1〜2個 |
書籍と食器は重いので、基準の箱に詰め切ると持ち上げられません。小さい箱に分けた結果、個数は増えます。表の幅はそのぶんを見込んだものです。
布団や食器、着物は、預ける前に処分や買取と比べる余地が大きい荷物です。布団は量が多いと箱数を一気に押し上げるので、実家の布団を大量に処分する方法で粗大ごみ・回収・寄付との使い分けを先に見ておくと、預ける量を減らせます。食器は実家の食器を大量に処分する方法の比較、着物は実家の着物の処分方法の比較が判断材料になります。
家具・大型品を面積で数える方法
家具は段ボールに換算せず、床に置いたときの面積で数えます。幅90cm×奥行45cmのタンスなら0.4㎡で、1畳(約1.6㎡)の4分の1を使います。この面積を合計して畳に換算し、段ボールの分とは別に足します。
注意したいのは、家具の上に箱を積めるかどうかです。天板の弱い家具や、引き出しを開けたい家具の上は空けておく必要があります。その場合、家具の分の面積は上の空間も含めて「埋まった」と考えます。
保留の荷物だけを預けるという考え方
チェック表を埋めると、すべての荷物を預けると畳数がかなり大きくなることに気づきます。そこで分けたいのが、残すと決めたもの、手放すと決めたもの、まだ決められないものの3つです。トランクルームに入れるのは3つめの「保留」だけにします。
保留の荷物は、親や兄弟と話す時間をくれる荷物でもあります。アルバムを箱に詰める前に一緒にめくったら、思っていたより話が弾んで、残す写真が自然に決まった。片付けの現場ではそんな場面がよく起こります。預けるのは、その時間を後に回すための置き場所です。
チェック表から畳数を逆算する手順
合計個数を畳数へ換算する
手順は3段階です。まずチェック表の個数を合計します。次に、その合計を1畳あたりの個数で割ります。基準には前の章で示した幅の少ない側、36個を使います。最後に、家具の面積を畳に直した分を足します。
たとえば保留の荷物が段ボール30個、家具が0.25畳分なら、30÷36≒0.83畳に0.25畳を足して約1.1畳です。
余裕率の決め方
計算した畳数に、余裕として1.2〜1.3倍をかけます。この幅は当サイトの判断です。理由は3つあります。奥の箱を取り出すための通路が要ること、片付けを進めるうちに保留の荷物が一時的に増えること、そして箱がチェック表どおりの数に収まらないことです。
先ほどの例の1.1畳に1.3をかけると約1.4畳になり、1.5畳の区画が候補に入ります。1畳を選ぶと入り切らない可能性が高い計算です。
0.5畳と2畳の違いを数で比べる
区画の広さごとに、1畳あたり36〜48個の目安をそのまま掛けると次のようになります。
| 区画の広さ | 段ボール換算の目安 | 余裕率1.3で割り戻した実用の目安 |
|---|---|---|
| 0.5畳 | 18〜24個 | 14〜18個 |
| 1畳 | 36〜48個 | 28〜37個 |
| 1.5畳 | 54〜72個 | 42〜55個 |
| 2畳 | 72〜96個 | 55〜74個 |
0.5畳と2畳では、入る量がおよそ4倍違います。保留の荷物が20個に満たないなら0.5畳、家具を含めて50個を超えるなら2畳前後が検討の入り口になります。
宅配型とレンタル収納の料金が逆転する荷物量の試算
試算の前提と確認日
宅配型トランクルームは箱1個ごとに月額がかかり、レンタル収納スペースは区画の広さごとに月額がかかります。荷物が少ないうちは宅配型が安く、多くなるとどこかでレンタル収納が安くなります。
本来はここに各社の月額を入れるところですが、執筆日(2026年10月16日)時点で、箱の内寸と月額を条件まで突き合わせて確認できた数値がそろいませんでした。推測の金額を入れると誤った結論に導いてしまうため、ここでは式だけを示します。金額は、契約を考える会社の公式サイトでご自身の確認日の表示を当てはめてください。
箱数ごとの月額比較表
宅配型の箱1個あたりの月額をa円、レンタル収納の区画の月額(管理費などを含む)をR円とします。
| 預ける箱数 | 宅配型の月額 | レンタル収納の月額 |
|---|---|---|
| 5個 | 5a | R |
| 10個 | 10a | R |
| 20個 | 20a | R |
| 30個 | 30a | R |
| 40個 | 40a | R |
レンタル収納は、区画に入る箱数の上限までは月額が変わりません。上限を超えると、1サイズ上の区画の月額に切り替わります。
逆転する箱数の読み方
料金が逆転する箱数は、R÷aで求められます。この箱数より少なければ宅配型、多ければレンタル収納が月額では有利です。
ただし月額だけでは比べ切れません。宅配型では取り出すたびに送料がかかる場合があり、レンタル収納では初期費用や交通費がかかります。年に何回取り出すかを見積もり、その費用を月割りにしてaとRに足してから計算すると、実態に近い数字になります。宅配型どうしの違いは宅配型トランクルームの比較記事で詳しくまとめています。
箱数が少なく、取り出す回数も少ない人は宅配型から見るのが近道です。
家具を含めて預けたい人や、箱数がR÷aを超えそうな人はレンタル収納を中心に比べてください。
トランクルームの比較・資料請求(JAPANトランクルーム)を見る
契約前に確認する倉庫業登録と約款
国土交通省が案内する確認事項
国土交通省は、トランクルームを利用する人に向けて、事業者が倉庫業法にもとづく登録を受けているかを確認するよう案内しています。倉庫業として荷物を預かる契約と、収納スペースという場所を貸す契約では、荷物が傷んだり失われたりしたときの扱いが異なります。
契約前には、約款で「荷物を預かる契約」か「場所を借りる契約」かを確かめます。あわせて補償の上限額、補償の対象外になる品物、解約の予告期間も読みます。補償や法的な扱いの細かい判断に迷う場合は、契約前に事業者へ問い合わせ、必要に応じて消費生活センターや専門家にも相談してください。
内覧で測る天井高と通路幅
屋内型のレンタル収納は、契約前に内覧できる場合があります。持っていきたいのはメジャーです。区画の天井高を測ると、箱を何段積めるかがわかり、チェック表の計算をその区画に合わせて直せます。通路幅は、台車や家具が通るかどうかを決めます。
見落としやすい点はトランクルームで損しやすい落とし穴と契約前の確認リストにまとめています。
実家じまいで預ける期間と解約の見立て
エリアリンク調査にみる預けて整理する使い方
ハローストレージを運営するエリアリンクは、トランクルームの利用動向に関する調査を公表しています。こうした調査を読むときは、調査主体が収納サービスの提供会社であり、対象に自社サービスの利用者が含まれる点を押さえておく必要があります。利用者の傾向を知る材料にはなりますが、世の中全体の平均とは別物として扱います。
本記事では、調査の数値を条件まで原文で照合できていないため引用は控えます。読み取れる考え方は、トランクルームを荷物の置き場所として使いながら、その間に整理を進めるという使い方があることです。保留の荷物だけを預ける方法は、この使い方と同じ方向にあります。
判断を急がないための期間設計
預ける期間は、最初に終わりの目安を決めておきます。たとえば四十九日や一周忌、実家の売却や賃貸の手続きの区切りまでとする決め方です。期限がないと、保留の荷物は保留のまま月額だけが積み重なります。
区切りの日には、預けた箱を一度開けて、残す・手放すを決め直します。家族で決める場面になるなら、実家じまいの親族会議でもめないために、ある家族がやったことが段取りの参考になります。
トランクルームの広さに関するよくある質問
実家の荷物とトランクルームのサイズが合わないときはどうするか
実際に箱詰めすると、表の目安より個数が増えることがよくあります。その場合は、詰め終わった部屋の個数を数え、まだ手をつけていない部屋の見積もりをその割合で上方修正してください。最初の1部屋の実績が、いちばん当てになる数字です。
箱課金と畳課金のどちらから検討するか
保留の荷物が少なく家具を含まないなら、宅配型から検討を始めると比較が早く済みます。家具がある、または箱数が逆転の目安R÷aを超えそうなら、レンタル収納から見ます。迷う場合は、両方の月額を自分の箱数で計算してから決めてください。
荷物が減ったときに解約や縮小はできるか
宅配型は箱単位で取り出せるため、荷物が減れば月額も下がる仕組みが一般的です。レンタル収納は、小さい区画への移動ができるかどうか、解約の予告期間が何日前かが事業者ごとに異なります。契約前に約款で確認し、不明な点は事業者に問い合わせてください。
見積もりのあとに比べる収納サービス
チェック表で箱数を出し、畳数とR÷aの目安まで計算できたら、比べる候補はかなり絞れているはずです。宅配型ならa、レンタル収納ならRと区画の内寸を各社の公式サイトで確認し、自分の数字を当てはめてください。
複数の事業者を一度に比べたい場合は、比較サービスを使うと空き区画や料金を探す手間を減らせます。
トランクルームの比較・資料請求(JAPANトランクルーム)を見る
候補が決まったら、契約前に利用者の声も読んでおくと安心です。口コミのどこを見ればよいかはトランクルームの口コミ・評判の読み方と後悔しやすいポイントで説明しています。実家の荷物を預けることは、これからの置き場所を落ち着いて決めるための時間をつくる手段です。
