依頼する不動産会社のここを見たほうがいい
不動産の売却を検討するときは、複数の不動産業者から見積もりを取るのが普通です。
しかし、複数の会社に見積もりを頼んだところで、査定価格にある程度似たり寄ったりというところが出てくるのは否めません。
なぜ、そうなるかと言えば、査定価格には、過去数年にその地域で売買された、同レベルの不動産の価格が深く関わってくるからです。不動産業者はそのデータをあらかじめ調べておき、これくらいなら売れるであろうという価格で、売主に査定価格を提示します。
そこで、非常に似た価格の査定金額が複数の不動産業者から提示されることは珍しくなくなってしまうのです。
それでは、売却の仲介を依頼する不動産業者は、どこを見て決めれば良いのでしょうか。
ひとつの指標はやはり、人柄、会社全体の印象です。
売主と不動産業者の間にも、相性というものがあります。実際に査定に来てもらって、「なんだよこいつ……」と思ってしまうような営業マンが相手では、本音の相談ができず、相手の不動産業者を信頼することができません。営業マンの態度が、謙虚かつ、自信を持った態度であるかどうかが決めてです。
謙虚でも、自信もなさそうでフニャっとしていてはいけないし、自信ありげでも、偉そうな態度では上手に買い手を掴めるかも不安と言えますね。
実はこれは、一番最初に不動産業者に電話をかけるときから決まっている部分もあり、第一印象で電話の声に元気があったか、なかったかは大きなチェックポイントとなります。あらかじめ、電話を掛ける前に心構えをしておき、その電話の印象を覚えておきましょう。
もうひとつ、実際に売却活動をしてみて思うことは、不動産業者が売主との間に、Win-Winの関係を築こうとしているのか、それとも不動産業者の一人勝ちをもくろんでいるのかを、よく判断したほうが良いということです。
不動産売買の場合は、不動産業者の取り分は仲介手数料です。物件価格が上がれば、仲介手数料も上がりますので、普通に考えれば、できるだけ高い査定金額をつけて売却活動を行うほうが、売主にとっても、不動産業者にとっても良いと言うことができますね。
しかし中には、「このままではとても買い手がつきません。うちでリフォームをしてから売ります」という名目で、売主から即金の激安価格で買い取り、安くリノベーションをして、当初の査定価格の倍近い、かなり高めの金額での売却を考える不動産業者もあるようです。
すぐにお金がいる、というような事情を抱えている場合を除き、このような話に乗ると、後で大損に気付くことも無いとは言えません。
もろもろ考えあわせ、不動産業者が売主と一体感を持って取り組んでくれる、そう感じられる不動産業者を選ぶことが大切です。