不動産は売却?それとも賃貸?

もろもろの理由で、不動産、家が不要になった! ……そのとき、その不動産をどうしていくか、どうするのが自分にとって有利なのか、皆さん考えられることと思います。
不要になった家の使い方は、主に2つ。つまり、売却してお金に換えるか、それとも、賃貸物件として貸しに出すのか、のいずれかとなります。一体どちらが、あなたにとって利のある方法でしょうか。

言うまでも無く、不動産は売ってしまえば一時の所得になりますが、所有権を自分が保持したまま賃貸として貸し出すのであれば、月々一定額の収入を生み出してくれます。ですから、ぱっと見、一度に売ってしまうよりも、賃貸として貸し出したほうが、長期にわたる収入を期待できるし、モトも取れるのではないかな……と思う人は、決して少なくないでしょう。

売却という形で、ひと思いに売ってしまえば、売主であるあなたの手元には不動産の売却価格から、仲介手数料や、売却にかかる税金をひいた金額が残ります。(それらが、いくらの金額になるかは、物件価格や、地域や不動産業者によっても違いますので割愛します)
その金額よりも、賃貸で貸し続けるほうが良いのかどうか? というところが、考えるべきポイントとなるのです。

手持ちの不動産を賃貸に出す、いわゆる「家主になる」ということは、ただ家を貸して、家賃収入を得るというだけのことではありません。
集合住宅の場合は組合費や管理費といったものを徴収されていることも多々あると思いますが、これらは引き続き家主の負担となります。また修繕積立金などがある場合も、これを負担しなくてはなりません。
集合住宅で、修繕積立金がない場合でも、建物の経年変化に伴い、今後修繕の必要性はどうしても生じてきます。そこで積立金がなければ、家主であるあなたが、今後の修繕に対して貯金をしていかなくてはならないのです。

修繕の必要性が生じるのは、戸建て住宅でも同じです。戸建ての住宅を貸家として貸し出す場合でも、住宅に関連する諸費用、修繕費、たとえば給湯器などが故障したようなときの交換費用などは、大家さんの負担になってしまいます。

こう考えると、賃貸物件として不動産を貸し出すのも、なかなか基本的な費用がかさみそうだ……ということがわかりますね。

さらに、一度入居者が入ってしまうと、大家さん側の言い分はなかなか通らないのが賃貸物件です。
「貸してた家にまた住みたい」はおろか、「古くなってきたから、建て替えたい」ということでさえも、入居者が同意して出て行ってくれない限り、貸した自分の物件に手出しをすることがほとんどできなくなってしまうのです。
いつまで貸し続けたら良いのか? ということも、一度大家さんになってしまった人が悩む大きなポイントと言えるでしょう。

現実的に、大規模な賃貸業を経営している……というようなケースを除き、個人で1軒2軒の物件を賃貸に出すのは、苦労が多く、それほど利益があがるわけではありません。
賃貸にするか? 売却するか? と不動産の処遇で困ったときには、これらのことを考慮に入れ、よく考えてから選ぶようにしましょう。


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